「積立NISAとiDeCo、どっちを選ぶべき?」「そもそもどう違うの?」と迷っている方へ。
この記事では、初心者の方にも分かりやすいように、制度の特徴やメリット・デメリット、選び方までを丁寧に解説していきます。
この記事を読めば、自分に向いている税制優遇を活かした資産形成に興味ができます。
積立NISAとは?2024年から「新NISA」に移行
積立NISAは、2024年から「新NISA」制度に完全移行しました。
これにより制度内容が大きく変わり、より柔軟かつ長期的な資産形成が可能となっています。
新NISA(2024年〜)の主な特徴
- 年間投資枠:つみたて投資枠 120万円 + 成長投資枠 240万円(合計最大360万円)
- 生涯投資枠:1800万円(うち成長投資枠は最大1200万円まで)
- 非課税期間:無期限
- 対象年齢:18歳以上
- 引き出し:いつでも可能(ただし再利用は不可)
つみたて枠では、長期・積立・分散投資に適した厳選された投資信託等が対象。
成長投資枠では、ETFや個別株式なども選べます。
どちらも非課税で運用できるため、これまでのNISAよりも柔軟性が格段にアップしています。
iDeCoとは?老後資金を準備する私的年金制度
iDeCo(イデコ)は、将来の老後資金を自分で準備するための制度です。
正式名称は「個人型確定拠出年金」。毎月の掛金を自分で運用し、60歳以降に年金または一時金として受け取る仕組みです。
iDeCoの概要
- 加入対象:20歳以上〜60歳未満の国民年金加入者(今後65歳まで延長予定)
- 掛金上限(月額): - 自営業:68,000円 - 会社員:12,000円〜23,000円(企業年金の有無で変動) - 公務員・専業主婦(夫):12,000円
- 非課税対象:掛金・運用益・受取時(税制優遇あり)
- 引き出し:原則60歳まで不可
iDeCoのメリット
- 毎月の掛金が全額所得控除になるため、節税効果が高い
- 運用益も非課税で再投資できる
- 受取時にも退職所得控除や公的年金等控除が使える
iDeCoのデメリット
- 途中で引き出しができない(原則60歳まで)
- 手数料が金融機関によって異なる
- 所得が少ない人にとっては節税効果が限定的な場合もある
積立NISAとiDeCoの違いを比較表で整理
比較項目 | 新NISA(つみたて枠) | iDeCo |
---|---|---|
主な目的 | 資産形成 | 老後資金の準備 |
年齢制限 | 18歳以上 | 原則20歳〜60歳未満(拡大予定) |
年間投資枠 | 最大120万円(+成長枠あり) | 月5,000円〜上限あり |
非課税対象 | 運用益(無期限) | 掛金・運用益・受取時の税優遇 |
掛金の所得控除 | なし | 全額所得控除対象 |
引き出しの自由度 | いつでも可能(制限なし) | 60歳まで引き出し不可 |
対象商品 | 厳選された投資信託など | 金融機関ごとの商品から選択 |
どちらを選ぶべき?タイプ別おすすめ
新NISAが向いている人
- 投資初心者でまずは少額から始めたい
- 結婚や住宅購入など、将来のライフイベントに備えたい
- 自由に引き出せる運用を重視したい
iDeCoが向いている人
- 所得が高く、節税効果を最大限に活かしたい
- 老後の資金を堅実に準備したい
- 余剰資金を長期固定しても問題ないライフプランを持っている
併用はできる?新NISA+iDeCoの活用法

結論として、新NISAとiDeCoは併用可能です。
それぞれ目的が異なる制度なので、両方を活用することで資産形成と老後資金準備の両立が可能になります。
併用例(月収30万円・独身)
- 新NISA:月1万円 → 流動性のある資産形成
- iDeCo:月1万円 → 節税+老後資金の積み立て
このようにバランスよく使えば、節税しながら「今」と「未来」両方に備えられます。
なお、生活防衛資金を確保したうえで無理のない金額設定をすることが大切です。
よくある質問と誤解
Q. 新NISAって本当に元本保証されてるの?
A. いいえ。株や投資信託で運用するため、元本割れリスクはあります。
ただし、長期・分散・積立を意識すればリスクは低減される傾向にあります。
Q. iDeCoは絶対に引き出せない?
A. 原則60歳まで引き出せませんが、障害状態など一部の特例に限って可能です。
Q. 所得が低いとiDeCoの節税効果は少ない?
A. はい、所得税率が低いほど恩恵は小さくなります。
その場合はまず新NISAから始めるのも良い選択です。
筆者の体験談|私の使い分け方
筆者は、資産形成のために新NISAとiDeCoを併用しています。
- 新NISAでは、月2万円をS&P500、月1万円を全世界株式インデックスに分けて積立。
→ 米国に偏りすぎず、より広い地域に分散することで、リスクを抑える運用を意識しています。 → 開始から約1年で+12%前後の運用益が出ており、長期運用への手応えを感じています。 - iDeCoでは、月1万円を外国株式+国内債券で分散。
→ 老後資金の備えとして、節税メリットも活用しています。
→ 節税効果に加えて、年間3〜4万円の所得控除が得られており、実質的な手取り増にもつながっています。
たとえ少額でも、「お金に働いてもらう仕組み」を作っておくことが何より大切です。
積立をコツコツ継続することで、将来への安心感が少しずつ積み上がっていくのを実感しています。ます。
まとめ|目的に合わせて制度を選ぼう
新NISAとiDeCoは、どちらも税制優遇を活用した資産形成制度ですが、目的や性質は異なります。
制度 | 向いている人 |
---|---|
新NISA | 投資初心者・自由度を重視したい人 |
iDeCo | 老後資金を堅実に貯めたい・節税効果を重視したい人 |
まずは新NISAからスタート
- 引き出し自由で、日常生活に負担をかけずに始められる
- 投資信託が選定されており、初心者でも安心
- 少額から長期的に運用しやすい制度
節税メリットを活かすならiDeCoも併用
- 掛金全額が所得控除の対象になる
- 老後資金の備えとして計画的に積み立てが可能
- 節税額が大きいため、高収入の方ほど恩恵がある
将来に不安を感じる時代だからこそ、国の制度を上手に活用することが重要です。
「今の生活を守りつつ、未来にも備える」ために、まずは新NISAからスタートしてみませんか?
そして、余裕が出てきたらiDeCoも取り入れて、あなたらしい資産づくりを一歩ずつ進めていきましょう。