「医療費が10万円を超えたら、確定申告すればお金が戻ってくるらしい」
そんな話を聞いたことはあるけど、実際に申請までたどり着いたことがない人、私だけじゃないはずです。
手続きは面倒そうだし、税務署に行くのもハードルが高い…。
けれど実際、インターネット(e-Tax)を使えば、自宅から簡単に医療費控除の申請ができるってご存じですか?
私自身も2023年、家族の通院や入院が重なって医療費が15万円を超え、はじめて「これは申請したほうがいいかも」と思い立ちました。
とはいえ、e-Taxは未経験。最初は正直、「何を準備すればいいの?」「途中で詰んだらどうしよう」と不安だらけでした。
でも実際にやってみると――
必要なものを揃えて順を追えば、初心者でも1時間もかからず申請できることがわかりました。
この記事では、
• e-Taxで医療費控除を申請するために必要な準備
• 実際の申請ステップ(画面の流れ)
• 体験してわかった注意点や失敗ポイント
• 実際に戻ってきた還付金額と感想
などを、実体験ベースで初心者向けにわかりやすく解説します。
e-Taxで申請するために準備したもの
e-Taxで医療費控除を申請するには、事前の準備がすべてのカギです。
実際にやってみてわかったのは、「始める前に何を揃えるかで、スムーズさが全然違う」ということ。
以下は、私が準備したもの・しておくと便利だったものの一覧です。
必ず必要なもの(基本セット)
項目 | 内容 | 補足 |
---|---|---|
マイナンバーカード | e-Tax申請に必須 | 有効期限の確認を忘れずに |
ICカードリーダー or スマホ(NFC対応) | カード読み取り用 | 私はパソコン+カードリーダーを使用 |
国税庁「確定申告書等作成コーナー」へのアクセス | https://www.keisan.nta.go.jp/ | スマホでも申請可能 |
医療費控除に必要なもの
項目 | 内容 |
---|---|
医療費の領収書(通院分・薬局含む) | 家族全員分を整理しておくとスムーズ |
医療費控除の明細書(Excel入力 or 手書き) | 国税庁HPにフォーマットあり(私はExcel派) |
医療費通知(健康保険組合から届く書類) | 合計額の証明として使えるが、情報に漏れもあるので注意 |
私のケース(体験談)
- マイナポータルと連携して「医療費通知を自動取得」しようとしたのですが、連携エラーが出てしまい断念。 → 結局、領収書からExcel明細書を自分で作成しました。
明細書の準備が一番の山場
e-Taxに入力する医療費控除の内容は、「合計金額」だけでなく「医療機関ごと」や「交通費」など分類も必要です。
国税庁が提供しているExcelのテンプレートに入力しておくと、e-Taxでそのままアップロードできるのでおすすめです。
実際にe-Taxで医療費控除を申請した流れ
ここからは、実際の申請画面の流れと体験談をご紹介します。
私が使ったのは、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」。ブラウザからアクセスして、すべてオンラインで完結できる便利なシステムです。
STEP1|「作成開始」からスタート
まずは公式サイト(確定申告書等作成コーナー)にアクセスし、「作成開始」をクリック。
提出方法を選ぶ画面が出るので、「e-Taxで提出」を選びます。
私はパソコンで申請したので、「マイナンバーカード方式(ICカードリーダー)」を選択しました。
STEP2|収入・控除の入力
給与所得者なので、「給与所得のみ」にチェック。
画面の案内に従って源泉徴収票の内容を入力していきます。
次に「所得控除等の入力」画面で、**「医療費控除」**を選択。
ここで先ほど用意した明細書をもとに、以下を入力します:
- 医療機関ごとの合計金額
- 支払先名(病院・薬局など)
- 対象者(家族の誰が使ったか)
- 交通費がある場合はその内容も記入
入力は項目ごとに分かれていて、初心者でもわかりやすい印象でした。
STEP3|還付金の確認&送信
入力が終わると、自動で控除額と還付予定額が表示されます。
私の場合は約6,700円が還付される見込みとのこと(※課税所得や控除内容によって異なります)。
最終確認を終えたら、マイナンバーカードで電子署名を行い、申請を送信して完了!
実際の作業時間は?
慣れていない私でも、全体でおよそ40分〜1時間程度で終わりました。
事前に明細書をしっかり作っていたので、入力自体はスムーズに進みました。
感想
「もっと難しいかと思っていたけど、e-Taxの画面は想像以上に親切」というのが正直な感想です。
スマホでもできるとはいえ、家族分の医療費を扱うならパソコン+Excel+カードリーダーの方が断然ラクでした。
やってみて分かった注意点・つまずきポイント
e-Taxで医療費控除を申請してみて、やってみないと気づけなかったポイントがいくつかありました。
これから初めて挑戦する方の参考になればと思い、つまずいたところ・事前に知っておくと安心なことをまとめておきます。
医療費通知だけだと情報が足りないことがある
健康保険組合などから送られてくる「医療費通知」はとても便利です。
でも実際は、対象期間が限られていたり、薬局・交通費の情報が載っていなかったりと不完全な場合があります。
私はマイナポータル連携を試しましたが、医療費の一部しか反映されず、結局は手元の領収書を元にすべて自力で入力しました。
▶︎医療費通知がある=明細書が不要、というわけではないので注意!
交通費の扱いがわかりにくい
通院のための交通費も医療費控除の対象になりますが、証明書や領収書が残っていないことが多いですよね。
私の場合、子どもの通院でバス代や電車代を数百円ずつ使っていたものの、しっかり記録していなかったため一部しか計上できませんでした。
→ 記録がない交通費は申請しづらいので、今後はノートや家計簿アプリで記録しておこうと思いました。
支払日と診療日の違いに注意
「治療を受けた日」と「支払った日」が年をまたいでいる場合、どちらの年で申告すべきかで迷いました。
これは「実際に支払った日」が基準になるため、
例えば「2022年12月に受診→2023年1月に支払い」なら、2023年分の医療費控除として申請することになります。
意外と見落としがちなので、カレンダーとレシートの照らし合わせが必要です。
明細書の入力ミスに気づきにくい
私がやってしまった失敗が、病院名の重複入力や、交通費の「0円」を入れ忘れて項目だけ作った状態で申請してしまったこと。
e-Taxのプレビュー画面ではそれらがすべて載るわけではないので、
最終送信前にプレビューで細部まで確認することを強くおすすめします!
まとめ:事前準備+慎重な入力でほぼ防げる
つまずきポイントはあるものの、事前に知っておくだけでかなりスムーズに進められると感じました。
特に「医療費通知に頼りきらない」「交通費は記録する」「支払日ベースで判断」この3つを押さえるだけでも、かなり違います!
実際に戻ってきた還付金額と申請後の流れ
「医療費控除って、実際いくら戻ってくるの?」
申請前の私が一番気になっていたのが、まさにこの点でした。

私が戻ってきた還付金額
2023年に家族2人分で申請した医療費の合計は、約125,000円。
内訳としては、私自身の歯科治療や定期的な通院、そして家族の薬代・通院費用などが重なった形です。
給与所得や他の控除との兼ね合いもありますが、医療費控除によって約5,400円の還付金が振り込まれました。
正直、「もう少し戻るかと思った…」という印象もありましたが、
申請しなければ0円だったことを考えると、やっぱりやってよかったと感じています。
申請から還付までの期間
私が申請したのは2月中旬。
還付金が振り込まれたのは、3月末ごろ(約1.5ヶ月後)でした。
マイナポータルとe-Tax上で進捗状況がオンラインで確認できるので、不安になることはありませんでした。
還付金はどこからどう届く?
- 銀行口座を指定しておけば、自動的に振込されます
- 私の場合、税務署からのハガキ等は届かず、すべてオンライン完結
「振り込みました」の通知も特にないため、確定申告書の控えに記載した口座を定期的に確認するのがおすすめです。
やってみた感想
正直、5,000円ちょっとのために1時間かけるのは手間にも感じましたが、
「数千円でももらえるならやっておきたい」「来年からもっとラクにできる」という気づきもありました。
一度流れを覚えてしまえば、翌年以降はさらにスピードアップできますし、リスクも減らせます。
まとめ:e-Taxでの医療費控除は意外とカンタン!
最初は「e-Taxって難しそう…」と思っていた私ですが、実際にやってみると、事前に準備さえすれば初心者でもスムーズに申請できることが分かりました。
もちろん、医療費通知だけでは不十分だったり、交通費の記録が必要だったりと、注意すべきポイントはあります。
でも、その分しっかり対応しておけば、数千円でも確実にお金が戻ってくる制度なので、活用しない手はありません。
医療費控除を成功させるための3つのポイント
- 領収書や医療費通知をきちんと保管しておく
- 交通費なども記録しておく習慣をつける
- e-Taxの操作は「確定申告書作成コーナー」を使えば安心
一度流れを覚えてしまえば、翌年以降はもっとラクになりますし、
「医療費控除をちゃんとやった」という経験そのものが、お金の知識としてしっかり役に立ちます。
もしこの記事が、「自分もやってみようかな」と思うきっかけになれば嬉しいです!